TradingViewの非常に強力な機能の1つ、チャートレイアウトについて詳しく解説していきます。チャートレイアウトを使いこなすことで、あなたの分析効率が飛躍的に向上し、より洗練された取引戦略を展開できるようになります。
チャートレイアウトとは?
チャートレイアウトとは、TradingView上で自分好みにカスタマイズしたチャート設定を保存し、いつでも瞬時に呼び出せるようにする機能です。これには以下のような要素が含まれます:
- チャートの種類(ローソク足、線チャートなど)
- 時間枠
- 表示するインジケーター
- チャートの色やスタイル
- 複数チャートの配置(有料プラン)
なぜチャートレイアウトを使うべきか?
- 時間の節約: 毎回同じ設定を手動で行う必要がなくなります。
- 一貫性の維持: 常に同じ条件で市場を分析できます。
- 効率的な分析: 異なる戦略や時間枠を素早く切り替えられます。
- カスタマイズの自由: 自分の取引スタイルに完全に合わせたチャートを作成できます。
それでは、チャートレイアウトの作成から活用まで、順を追って見ていきましょう。
チャートレイアウトの作成と活用:ステップバイステップガイド
基本的なチャートレイアウトの作成
- チャートを好みの設定にカスタマイズします。
- 画面右上のレイアウト名の横にある下向き三角をクリックします。
- 「レイアウトの管理」を選択します。
- 「名前の変更」をクリックし、新しいレイアウト名を入力します。
- 「保存」をクリックします。
ローソク足のカスタマイズ
- ローソク足をダブルクリックします。
- 「本体」「枠線」「芯」のそれぞれの色を設定します。
- 日本式の白黒ローソク足にする場合:
- 陽線:本体を白、枠線を黒に設定
- 陰線:本体と枠線を黒に設定
インジケーターの追加
- チャート上部の「インジケーター」ボタンをクリックします。
- 使用したいインジケーターを検索して選択します。
- インジケーターの設定(期間、色など)を調整します。
出来高の表示
- 「インジケーター」から「ボリューム」を選択します。
- 色やスタイルを好みに合わせて調整します。
ATR(Average True Range)の設定
- 「インジケーター」から「ATR」を選択します。
- 期間を設定します(一般的には14に設定)。
- 必要に応じて色や線の太さを調整します。
複数チャートレイアウトの作成
- 「レイアウトの管理」から「コピーの作成」を選択します。
- 新しいレイアウト名を入力します。
- 新しいレイアウトをカスタマイズします。
- 変更後、「保存」をクリックします。
マルチチャートレイアウトの設定(有料プラン)
- 画面右上のレイアウトアイコンをクリックします。
- 希望する分割パターン(2×2、3×3など)を選択します。
- 各チャートを個別にカスタマイズします。
- レイアウト全体を保存します。
チャート同期の設定
- 「レイアウトの管理」から「レイアウト内で同期」を選択します。
- 同期させたい項目(時間足、シンボル、十字線など)にチェックを入れます。
- 「OK」をクリックして設定を適用します。
レイアウトの呼び出しと切り替え
- 画面右上のレイアウト名をクリックします。
- 「レイアウトの読み込み」を選択します。
- 使用したいレイアウトを選択します。
レイアウトの管理と整理
- 定期的にレイアウトリストを確認します。
- 不要なレイアウトは削除します。
- レイアウト名を明確で検索しやすいものに変更します。
- 必要に応じてレイアウトの順序を変更します。
レイアウトの共有(オプション)
- 共有したいレイアウトを選択します。
- 「レイアウトの管理」から「共有」を選択します。
- 共有リンクをコピーし、他のトレーダーと共有します。
チャートレイアウト活用のプロの技
- テンプレートの併用: インジケーターの設定をテンプレートとして保存し、レイアウトと組み合わせて使用します。これにより、さらに柔軟なカスタマイズが可能になります。
- ショートカットキーの活用: レイアウト切り替えのショートカットキーを覚えることで、分析速度が向上します。
- クラウド同期: 複数のデバイスでTradingViewを使用する場合、クラウド同期を活用してレイアウトを同期させます。
- 共有と学習: 他のトレーダーとレイアウトを共有したり、優れたレイアウトを参考にしたりすることで、新しい分析手法を学べます。
- バックテスト用レイアウト: 戦略のバックテスト専用のレイアウトを作成し、一貫性のあるテスト環境を維持します。
まとめ
TradingViewのチャートレイアウト機能は、トレーダーの強力な味方です。適切に活用することで、分析の質と効率を大幅に向上させることができます。初めは基本的なレイアウトから始め、徐々に自分のトレードスタイルに合わせてカスタマイズしていくことをおすすめします。
レイアウトの作成は一度きりの作業ではありません。市場環境の変化や自身のスキル向上に合わせて、定期的にレイアウトを見直し、最適化していくことが重要です。
最後に、チャートレイアウトはあくまでもツールの一つであることを忘れないでください。優れたレイアウトがあっても、それを効果的に活用するのは皆さん自身です。常に学び、実践し、改善を重ねていくことで、TradingViewのチャートレイアウト機能を最大限に活用し、取引の成功につなげていってください。